2005年03月12日

ほりえもん

日本のビデオを観た。

ドラマが録画されていた。今年の1月に放映されたものらしい。長いドラマだったけれどおもしろかった。

そして、テレビコマーシャル。

20年前と変わらない。

車のコマーシャルは、景色のいいところを車が走って最後左斜め前からのショットと車の名前で終わる。シャンプーは、長い髪の女の人が出てきて、髪の毛がふわっとなって最後に決めの台詞を言う。金融関係は、制服を着た若い女の人がニッコリしてお客さんに応対しているアップが映る。お菓子は、楽しげな音楽に合わせて子供たちやキャラクターが歌ったり踊ったりしてそれを食べる。

全く変わらない。「これ、1980年に録画した。」と言われても、コマーシャルだけだとそうかなと思う。

コマーシャルを作っている現場の人たちは、もっとおもしろく新しいものを作ろうとしているのに、最終的にGOサインを出すトップが、結局今までと同じものを好む結果だと思う。現場の若い人たちが、「こういう新しいパターンでいきましょう。」と言っても、保守的な上の人たちが、Yesと言わない。今までこれで問題なかったのだから、あえて新しいことをするリスクを犯さなくてもいいと思っている。現状を守っていれば大きな問題はないと思っている。


ライブドアとフジテレビのニッポン放送株をめぐる一連の動きを、古い経営者と新しい経営者の戦いと言った人がいる。インターネットからの情報しか知らないけれど、「ほりえもん、どんどんやって」と思う。「フジテレビ、時代の流れ読めてるのか?」と思う。

今はもう、「日本は今までこのやり方でやってきた」というのが判断の根拠にならない時代だ。「日本は今までこのやり方でやってきた?そうですか。それで、これからは?」と言われる。「それで、あなた自身はどう考えるのか?」と問われる。

この問題に関して、「お金があれば何でもできると思っているのではないか。」とか「日本にはこのやり方は合わない。」とか言っている政治家がいるらしい。「お金があれば何でもできると思っているのではないか。」と言おうと思えば言えなくはないけれど、こじつけだ。そんな問題ではない。視点が間違っている。「日本にはこのやり方は合わない」と言っている間に、世界はどんどん変わっていって、日本はどんどん取り残されていく。すでに日本のビジネス界は世界のビジネス界の中に入ってしまっている。日本の中では日本だけのやり方が通用すると思うのは間違いだ。


昨年ビジネスを売ったとき、「大丈夫か、お金に困っているのではないのか。」と日本から言ってきた人がいた。ビジネスを売るというのは、うまくいかないからやめると思ったらしい。ニュージーランドではビジネス売買は普通に行われている。2〜3年でオーナーが変わるビジネスも珍しくない。確かにうまくいかなくなって安く売るビジネスもあるかもしれない。でも、うまいっていないビジネスは基本的に売れない。そんなビジネス誰も買わない。日本でもそろそろ小さなビジネスは当たり前に売買される時代が来る。自分で小さなビジネスを1,000万で立ち上げて3年くらいでそれを取り戻して利益を出して3,000万で売る。その金でまた新たなビジネスを始める。そんなことが当たり前になる。その感覚でほりえもんを見ると、OKと思える。





posted by 河童 at 07:27| Comment(4) | TrackBack(0) | 河童のビジネス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年12月19日

ビジネス

6年3ヶ月間、ニュージーランドでレストランビジネスをやった。

売り上げも増えた。利益もアップした。店も大きくした。「成功したビジネス」と会計士にも言われた。「My favorite restaurant」と言ってくれるお客さんも一人や二人ではなかった。オークランドからわざわざきてくれる日本人のお客さんもいた。「疲れた時に来るとほっとする」と言ってくれる人がいた。イングランドからもう一度わざわざ食べに来てくれたカップルがいた。店でプロポーズをした男性もいた。

「ビジネスはうまくいった」と自分でも思った。

いろいろあった。一度も店に来たことがないのに「素人がやっているからまずい」と言う人がいた。6年たってもその人はそう言ってた。英語もできないスタッフに「もっとちゃんとしたシェフがいる店だと思った」と言われた。「給料なんか安くてもいいです。ワークビザさえサポートしていただければいいんです。雇ってください。お願いします。」と頭を下げた男性に、ワークビザをサポートして3ヵ月後「こんな給料じゃやってられないから辞める。」と言われた。毎日仕事が終わってからスタッフのために作るまかないを「他の店より内容が悪い」と文句を言うスタッフがいた。

当時は、「お前ら人のことごちゃごちゃ言う前に、自分のことちゃんとせぇー!」と思ってた。

振り返って考えた。確かに最初は素人だった。作ってたものもたいしたもんじゃなかった。プロが付きっきりで教えてくれていたとはいえ、プロの仕事といえるものを作っていたかどうか、わからない。だから、「ちゃんとしたシェフ」だったかといわれれば、そうじゃなかったかもしれない。そして、家族3人食べていけるだけの給料をキッチンハンド一人に払うだけの余裕もなかった。余裕もなかったのにその人を雇った。当然まかないは残った食材だけで作っていた。売り物をまかないで出すことは特別な時以外ほとんどなかった。メニューをそのまま出している他の店より内容が悪いといわれれば全くその通りだった。

自分の中の基準で計れば、これ以上できないくらい仕事した。もう限界というところからもうひとつかふたつ越えるぐらいやった。それは自信ある。

でも、違う物差しで計ったとき、ビジネスとしてうまくいっていたのかどうか。自分がやったと思うほどうまくいってなかったのかも知れないと思った。本人がどれだけやったと思っているかなんて、ビジネスには関係ない。そして、ビジネスとして本当にうまくいってたのなら、いろんなこと言われなかったのかもしれない。いや、言わせなかったのかもしれない。

「人のことごちゃごちゃ言う前に、自分のことちゃんとせぇー!」は、自分自身への言葉だった。

見よう見まねで、手探りで、自分で考えてしかやってこなかった。ちゃんとビジネスを勉強しなかった。目の前の必要な知識は知っているけれど、それ以外はほったらかしにしてきた。これじゃあビジネスはうまくいかない。

ビジネスの基礎を勉強した。週に2回、6時間、24週間学校に通った。家で週15時間勉強しないとついていけないカリキュラムだ。12月7日に最後の授業が終わった。明日最後の提出物を出して終了する。知っていることも多かったけれど、勉強になることもたくさんあった。基礎の基礎だけだけれど、一通り勉強した。勉強したからビジネスがうまくいくとは思わない。けれど、今まで不足していた一部の知識が得られたのは確かだ。今後につながる人脈もできそうだ。これからもっと勉強していかないといけないけれど、その最初のステップは踏み出したと思う。

また、予想もしなかったいろんなことが起こるだろうけれど、ちょっとやってみようかと、今、思っている。

(河童)
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2004年11月05日

法律

日本では、大会社の不祥事が多い。UFJもそうだし、NHKもだし、他にももっとある。

日本の企業は、法律とか契約とかいうものに対する認識がやや甘いのではないかと思う。当たり前のように法律を破る。法律や契約を守ることより、企業の利益が優先だ。労働基準法をきっちり守っている企業がはたしてどれだけあるのか。雇われているほうも、超過勤務手当てが100%出るなんてことはまったく期待していない。出なくて当たり前だ。そんなもん全員に全額支給してたら、会社の経営が成り立たないと思っている。労働者が企業に、労働基準法をきっちり守れと言うことは、自分で自分の首を絞めることにもなると思っている。関係が、企業よりで調和している。それでなんとなくうまく行ってると思っている。いや、思ってきた。今までは。

ニュージーランドで今から自分でビジネスを始めようとしている人に、何が一番負担かとたずねた。いろいろあるが、最大の関心は人件費だ。夫婦二人で経営しようとしている小さい店で、超過勤務手当てや有給休暇のペイを計算すると、利益は出ないという。だから、人は雇いたくないと皆口をそろえて言う。

つまり、超過勤務手当てや有給休暇は全て支払うことが前提となっている。支払うことを前提にビジネスプランを考える。有給休暇は、1年以上働いた後年間3週間取れる。雇い主は絶対取らせなければならない。法律でそう決まっている。2007年からは年4週間になる。その間、他の人を雇うなど経費は確実に増える。12人の正社員のいる会社は、年中誰かが有給休暇だ。12人で仕事を回すシステムなら、13人の従業員が必要な計算だ。だから、スモールビジネスはファミリービジネスであることが多い。人を雇いたくないから、規模を大きくしたくないという人は多い。

日本の小さい寿司屋、大工、個人経営のリテイルショップなどで、完全に法律に従って経営しているところはどれほどあるのだろうか。雇用以外でも、廃油の処理、看板の大きさ、店用の駐車場の確保などなかなか全てをクリアすることは難しい。経営するほうから言うと、現実と法律の間に距離がありすぎる。その距離の大きさを皆わかって、ほったらかしにしている。せざるを得ないと思わせる状況がある。

ニュージーランドから日本を見ると、法律に対する姿勢、法律をできるだけ守ろうという態度の「ゆるさ」がぼんやり浮き出ているように見えることがある。おそらく、ニュージーランド以外の外国人の目線で見てもそうなのだろう。

これからの日本の企業、その辺を徐々に変えていかないと、世界から乗り遅れる可能性があると思う。景気は徐々に回復しつつあるのかも知れないが、長い目で大きな視点で見た時、ちょっとやばいのではないかと感じる。

(河)

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2004年08月05日

起業

ニュージーランドで起業しようという人が増えている。

何年か前から日本で「起業」がブームになっているが、なかなか実際に起業できる人は少ないだろう。それに比べてニュージーランドで起業するのは、比較的簡単だ。当然ニュージーランドの経営や経済についての知識と、ビジネスの詳しい計画は必要だが、それはどこの国で起業するのも同じだ。ニュージーランドで起業するのが比較的簡単なのは、その手続きがわかりやすいということと費用が余りかからないということだ。自分一人がオーナーである「Sole Trader」や、複数で共同経営する「Partnership」形態の経営は、極端に言うと、「私ビジネスはじめます」と言えば始められるくらいだ。また、Limited Company の設立も、日本よりはかなり簡単にできる。弁護士や会計士に相談しなくても、少し知識のある人なら、自分一人でできる。

現在ニュージーランドの中小企業数の割合は97%である。ニュージーランドでは従業員20名以下のビジネスは中小企業といわれるから、日本と比較してもその多さがわかるだろう。それは、起業が比較的簡単にできるという理由もあるが、大企業が少ないということも関係があるだろう。自分でやるという選択肢が身近にあるのだ。

また、日本人がニュージーランドで起業しようという理由の一つに、永住権がとりにくくなったことがある。2003年の7月ごろから、一般カテゴリーでの永住権取得が厳しくなった。その頃から、ビジネスカテゴリー(起業家カテゴリー)を使っての永住権申請を考える人が増えた。特に最低投資額が明確に定められていない
「Long Term Business Visa」が人気だ。これは、ニュージーランドでの事業計画を提出し、それが認められれば3年間のビジネスビザが取得できる。そして、2年間ビジネスがうまくいっていれば、永住権を申請できるというビザだ。申請者はIELTSという英語の試験で5.0ポイント以上を取らなければならないが、永住権の一般カテゴリーで求められる6.5ポイントより1.5ポイントも低いレベルだ。がんばって勉強すれば取れないポイントではない。

そして、ニュージーランドで、日本人の「起業家」が増えつつある。



ところが、ニュージーランドの中小企業の「Failure Rate(失敗する割合=倒産率)」は年間20%。最初の5年間で、新しく始めたビジネスの4分の3は消えてなくなるといわれている。どんどん起業し、どんどんつぶれている。オーナーが変わったり、買収されたりしたビジネスは倒産件数に入っていないので、全くなくなってしまったビジネスがそれだけあるということだ。恐ろしい数字である。

ビジネスを始めるのは簡単だが、続けていくのは難しい国だ。ビジネスを成功させるには、計画、戦略、経験、知識、資金などが必要なのはどこの国も同じだ。

「日本ではできないけれど、ニュージーランドだからできる。なぜなら簡単に起業できるからだ。」「永住権を取るために、ニュージーランドで起業したいのだ。」という話をよく聞くようになった。思い切りがあれば起業はできる。でも、続けるのは思った以上に難しい。

ニュージーランドの日本人起業家、長く続けて成功してほしい。

(河)
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2004年07月13日

約7年間ニュージーランドで自分でビジネスをやってきて考えたこと。いろいろある。自分で自分に課していることも、いろいろある。

その中で、いつも気をつけていることがある。それは、人前で、他人の悪口は絶対に言わないことだ。

他人を非難するのは簡単だ。そして話題として面白いこともある。でも、他人を非難すると、必ずいつか自分に帰ってくるという。私もそう思う。自分に何の徳もない。その場では気分がすっきりするかもしれないし、誰かに他人の悪口を言うことで、自分は悪くないんだと、聞いている人にわからせることができたように錯覚もする。でも、違う。聞いている人は、他人を非難している人を信用しない。他では自分が非難されているかもしれないからだ。

腹の立つ奴もいっぱいいる。言いたいこともいっぱいある。私のことを悪く言っている人もいるだろう。あることないこと言われているかもしれない。でも、そんなものは気にしない。自分で思っているほど、私のことなど誰も関心ないことは知っている。だから、たとえ自分が非難されていることが明らかでも、言い訳もしないし、まして、私を非難している人を非難することは絶対にしない。しないでおこうと努力しているといったほうがいいかもしれない。そんな暇があれば、もっと自分のことを考える。もっと楽しいことを考える。もっと、やらなければならないことがいっぱいある。

こんなこと、優等生の言うことで、実行するのは難しいという人もいるだろう。確かに、つい人の悪口を言いたい衝動に駆られることもある。でも、止める。ぐっと我慢する。何の得もないと、自分に言い聞かせる。最初は難しい。でも、しばらくすると、少し自分をコントロールするだけで大丈夫。やってみる価値はある。

これが、外国で、移民として、自分でビジネスをやってきて、学んだことのひとつだ。

(河)

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